6月号のグラフ旭川は
5月25日に発行されたのですが
以前にここでもお知らせしましたが
「市民の健康ガイド」
のコーナーに
文章を書かせてもらいました。
『何歳から何歳まで』
というタイトルなのですが
私が考える
コンタクトレンズ使用の
至適年齢についての
意見を書いてみました。
ネットで調べてみますと
「コンタクトレンズは
小学生から使えます」
と書かれていることが
多いのですが、
外来診療をしていますと
コンタクトレンズで
トラブルになることも
多く目にしますので
また
角膜の透明性維持に大切な
角膜内皮細胞は
コンタクトレンズ使用によって
確実に減っていきますから
そしてさらに
若年者はコンタクトレンズ
使用によって
強いアレルギー反応を
引き起こすことも
目にする機会が多いものですから
とってもじゃないですが
「コンタクトレンズは
小学生から使えます」
とは言いかねます。
コンタクトレンズ開始年齢を
遅くしたからと言って
上記の心配事は
なくなるわけではありませんから
何歳からなら安心です
とも言いきれはしないのですが
少なくとも
小学生には
コンタクトレンズの使用は
避けて欲しいと思っていますし
可能であれば
高校生になってからの
使用をお勧めしています。
特にアトピーや喘息をお持ちの
お子さんには
コンタクトレンズの使用は
可能な限り
開始時期を遅らせたほうがいいと
実感しています。
他の眼科で
コンタクトレンズを処方されている
小中学生の中で
コンタクトレンズで見えにくい
といって来院される方を
診察してみましたら
アレルギー反応の中でも
強いアレルギーである
「巨大乳頭結膜炎」
を認める場合があります。
コンタクトレンズ本体や
保存液や
レンズについた汚れ
などに対するアレルギー反応で
上瞼の裏の白目に炎症が起き
瞼の裏がボコボコに
腫れてしまうことになります。
瞼の裏の炎症によって
コンタクトレンズが
瞬きのたびに
上瞼に引っ張られてしまうために
レンズが上にずれて
視力が不安定になりますし
レンズが動きすぎるために
黒目にも傷ができるような
状態です。
こうなってしまいますと
アレルギーの目薬を処方しますが
コンタクトレンズを
長期間お休みしなければ
なかなか治りません。
酷い場合には
なかなかコンタクトレンズを
再開することが出来ない
という事態になってしまいます。
小さいお子さんは
特にアレルギーを起こすことが
多く見られますので
アトピーや喘息など
アレルギー素因をお持ちの方は
早い時期のコンタクトレンズは
お勧め出来ません。
スポーツなどで
どうしても眼鏡では出来ない
という場合には
スポーツの時のみ
短時間の使用で
ワンデーレンズを処方する
ということはありますので
どうぞ相談にいらしてください。
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