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白い木目

お知らせ

中学生からのコンタクトレンズ開始

  • 執筆者の写真: 優 今野
    優 今野
  • 3月29日
  • 読了時間: 4分

春休み

真っ只中

ということになりますから


視力検査希望

メガネ合わせ希望

コンタクトレンズ希望

という若い方が

多くいらっしゃった

1週間になりました。


進学や進級を機会に

コンタクトレンズにしたい

という方もいらっしゃいます。


その中には

中学生になるので

コンタクトレンズにしたい

という方もいらっしゃいます。


私の考えとしましては

メガネでどうしてもできないことがある

のならば

仕方ないかと思いますが

そうでなければ

中学生からのコンタクトレンズは

早いのではないかと

思っています。


メガネでどうしてもできないこと

とは例えば

メガネではサッカーの試合に出られない

メガネではバレエの舞台に立てない

というようなことです。


そうであったとしても

サッカーの試合の時には

ワンデーのコンタクトレンズをして

サッカー以外の時には

メガネで過ごして欲しいですし


バレエの舞台に立つ時には

ワンデーのコンタクトレンズをして

バレエのレッスンの時には

メガネでやって欲しいと思っています。


どうして中学生には

コンタクトレンズは早すぎるの?

という疑問に関しましての

私の考えですが…


角膜内皮細胞減少

角膜知覚低下

アレルギー発症の可能性

の3つの点から

なるべくコンタクトレンズの

開始年齢は遅くした方が良いと

考えています。


<角膜内皮細胞減少>

コンタクトレンズは黒目(角膜と言います)に

直接載せるものですから

黒目に必要な栄養である

酸素の量がどうしても

少なくなってしまいます。

人生100年と言われますが

人生の終盤まで角膜の透明性を維持する

ことは、とても重要です。

黒目の透明性を維持するためには

角膜の内側にある内皮細胞が

しっかりと働いている必要があります。

角膜内皮細胞は加齢とともに

少しずつ減ってしまいますが

黒目に十分な酸素が届かないと

加齢によるものよりも

さらに減るスピードが増します。

黒目に酸素が十分に届かない

一番の原因はコンタクトレンズの

誤った使用です。


<角膜知覚低下>

黒目はレンズの働きをしていますので

透明性を維持する必要があります。

透明でいるために

本来血管はなく

涙から酸素を受け取っています。

黒目の透明性を維持するために

黒目の知覚は体の中でも

もっとも敏感になっています。

初めてコンタクトレンズを入れた時

しみるような違和感、異物感が

生じます。

でも使っているうちに

その違和感はなくなります。

本来は危険信号として生じていた

違和感がなくなることで

黒目に傷がついても

気がつくことが遅くなって

状態が悪くなってから

ようやく自覚症状が出ることに

なってしまいます。


<アレルギー発症の可能性>

花粉症やアトピーなど

アレルギー素因の方が

確実に増えているのが

現代社会です。

そしてコンタクトレンズも

アレルギーの原因となりうるのです。

コンタクトレンズによるアレルギーで

上瞼の裏の白目に

炎症が起きることがあって

悪化すると瞼の裏が

ボコボコに盛り上がってきて

瞬きのたびにコンタクトレンズが

上に引っぱられるともあります。

アレルギーは思春期の方に

多く発症することがありますので

注意が必要なのです。


以上の

角膜内皮細胞減少

角膜知覚低下

アレルギー発症の可能性

の3つの点から

なるべくコンタクトレンズの

開始年齢は遅くした方が良いと

考えています。


中学校に入るというお子さんと

一緒に来院されたお母様に

まだやめておいた方がいいですよと

お話をさせていただきますが

なかなかすんなりと

納得してくれないことがあります。


他院で小さいお子さんに

コンタクトレンズを処方されて

かなり状況が悪くなって

受診される方を

少なからず経験していますので

本当に使いたい

お年頃の時期に

コンタクトレンズが使えない

ということにならないように

早いうちからの

コンタクトレンズ開始は

オススメしていないことを

根気強く説明したいと思っています。

 
 
 

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